北杜市のエネルギー事情 H29年度
北杜市のエネルギー事情 H29年度
北杜市は、自然環境に恵まれ、早くから電力エネルギー開発が行われ
水力発電により、大手、中小合わせて、北杜市の全消費エネルギーの大半をまかなうことができ、現在では、再生可能エネルギーの開発が進み、北杜市は、消費地から、再生可能エネルギーからの電力発電により、電力生産地にと変わりました。
始まりは、大正時代水力による電力開発が盛んに行われ、昭和時代には、塩川水系・釜無し水系・小武川水系に10ヶ所以上の発電所が開発されましたが、その後効率化され、現在では各水系合わせて、北杜市内では6ヶ所の大きな発電所が駆動しています。
再生可能エネルギーの発展
歴史ある水力発電に、大きな変化を与えたのが、平成5年(0.5kW)・平成6年(3kW)と相次いで、北杜市内に、当時、環境問題に取組んでいた一般市民による住宅用太陽光発電所が開設され、これらに影響される形で、同年北杜市内では、当時最大の90kWの丘の公園太陽光発電所がNEDOの支援により県営で発電を開始しました。時を同じくして、一般住宅への太陽光発電導入補助金制度が始まり、環境問題に敏感な市民を対象に、平成19年までに、北杜市内には446ヶ所の一般住宅太陽光発電所が開設されてゆきました。
大きな変があったのは、平成の大合併により、平成16年北杜市が誕生。
地域の環境エネルギー発展にと、新規事業として、「北杜サイト太陽光発電所」が、平成20年発電をはじめ、平成21年に本格発電を開始したことにより、本市への発電収入がもたらされたことにより、北杜市独自の住宅用太陽光発電補助金制度が発足となり、現在も続いており、他の市町村よりも手厚い補助金制度が始まったことにより、国策の住宅用補助金制度が終了しても、北杜市おいては、次世代エネルギーパーク構想のもと毎年度住宅用太陽光発電は増えてまいりました。
その他にも、エネルギー自給に向けた独自政策として、農業用水路を利用した水力発電の導入がなされ、電気エネルギーの消費地から、供給地へのアプローチとして、「村山六ヶ村堰ウォーターファーム」事業
が導入され、農業と発電をミックスした官民パートナーシップ恊働導入により農業用水の高度利用を果たしました。このことは、後に疏水「世界遺産登録」に大きな功績をする事に繋がりました。
大きな変化・固定価格買取制度の開始
1994年から住宅用太陽光発電からの余剰電力買取制度(東京電力)が始まり、地球温暖化現象によると思われる気候変動が心配されはじめ、環境に優しいエネルギー政策が求められる時代へと進んでいった。
2011年(H23)3月11日東日本大震災
2012年7月、固定価格買取制度が始まり、前年の震災により、原子力発電の危険性を体験した国民は、再生成可能エネルギーの中で、太陽光発電に注目し、一般の市民が発電所を持つことができる条件が整い、太陽光発電の先進地であった、北杜市に多くの注目が集まり、投資目的を含め集中的な設置申請が行われ、様々な設置方法により、北杜市内全域に渡り太陽光発電所が建設されはじめ、計画途中や建設途中の発電所が点在することになり、特に住居環境の悪化を心配する周囲との摩擦も発生するようになった。
また、大規模のものにおいては、自然環境への配慮の無い設計等により、自然環境破壊を心配する人々の摩擦も発生し始めている。
本来は、環境に優しい発電方法のはずの太陽光発電が、固定価格買取制度の急速な広がりにより北杜市では、違う次元で語られることが起きている。
現在(H.29)北杜市では、水力発電の総発電量は全世帯の夜間電力は全てまかなう事ができるようになり、急増した太陽光発電により、昼間の電気の殆どが太陽光発電で賄え、昼は余った電力を消費地に送り出す発電地帯へと変わり現在は、CO2を発生しない、環境に優しい再生可能エネルギーを利用した発電により、電気を生産する生産地に変わりました。